業務の一環で、自殺者の後始末をする。
この仕事ほど、何も産まないものはないなと思う。本当に霊的なものに鈍感で良かった。
部下に俺らの末路はこれですか?と聞かれた事があるが、考えるなとしか言えなかった。
何を言えば良かったのか?
部下がそうやって聞いてきてくれた事自身は、うれしい。私を仲間内と思わなければ、出ない発言だからだ。
ただ、何を言えば良かったのか?
一緒に抱き合って泣けば良かったのか?
分からない。
ただ、ひとつ言えるのは、忘れないように、ひたすら、考え続ける事だ。
人には、考えるなといいつつ、勝手なものである。