欠陥品

『君一度も結婚してないのー女性として、欠陥品だね』

飲み屋に、セクハラという言葉は存在しない。

『ご縁がなくて~』と笑ったり、『素敵な男性が多すぎて、目映りしちゃううちに、この年になっちゃったんです。』

この返しは、またこのお客様来て欲しいAランク。

『そうですよね~』とただ笑う

目が笑ってるかどうかは、知らん。

この返しはBランク。

シカト。聞かなかったふり。

Cランク。

『ホント、時々寂しいんですよね~誰かに甘えたい時てありますよね』シラフで言ってたら馬鹿かコイツ?いくつよコイツ?なんて台詞を酒に任せていう場合特Aランク。

 

飲み屋て、、ヤダヤダ笑

 

しかしながら、左手だか右手だかの薬指に、銀色のモノが見えると、ドキっとする。

あのドキっとする感触が好きだ。

その感情が続かないから、間違いすら起きないのだろうけど、一瞬の清涼剤だろうか?

私も女かと思い、安心する。

欠陥品のままでもよい。

一瞬だけ水にひたして女に戻るか。